#2 卒業生・現講師インタビュー

「『言葉を使って何を伝えるか』それが一番大切です」

卒業生・現講師インタビュー

 

河地さん

 

WECとの出会いについて教えてください。

小学5年生のころ、母に連れられて英語を習いに来たのが最初です。それまでは、特に英語に触れることのないまま成長してきました。

 

英語が必要だと思うのはどんなときですか?

現在は大学院に通っていますが、語学力の重要性を日々痛感しています。研究に必要な情報のほとんどは英語で書かれているし、自分でも論文を英語で書かなければいけません。大学院に入ってからは、南アフリカのケープタウンとオーストラリアのシドニーで開催される学会に参加しました。ここでのプレゼンテーションも当然英語です。

もちろん、語学力が必要なのは学問の分野だけではありません。日々のニュースにビジネス、テクノロジー、スポーツや映画、音楽など趣味の話題も、世界にあふれる情報の大半は英語で書かれ、話されています。「英語を使える」ことは誰にとっても必要だし、そのことで得られるものは小さくないと思います。

 

「国際人」として必要だと思うことを聞かせてください

言葉は、情報や気持ちを人と伝え合うための道具です。だから、誰もが語学力を身につけるべきであることは間違いありません。

しかし、もっと大切なのは、「言葉を使って何を伝えるか」です。仕事や趣味、何でも構わないから自分の考えをしっかり持つこと。そして、それを筋道立てて言語化し、アウトプットすること。これが大切だと、自戒も込めて日々自分に言い聞かせています。

 

これからの夢はありますか?

親の影響で、小さな頃から機械やコンピューターに親しんできました。今は大学院で情報科学を学んでいます。

今後は、大学で学んだスキルを活かし、私たち自身が家庭で使うエネルギーを効率よく生み出し、利用する仕組みの開発に関わることができればと考えています。5年前に起こった東日本大震災のあと、エネルギーの作り方・使い方について国を分ける議論が繰り広げられています。多くの人がそれぞれの立場から発信する意見。そのほとんどは十分に理にかなっていたり、心情的に痛いほど理解できたりするものです。

豊かな生活や、その前提となる安定した経済・社会の維持に悪影響を及ぼさないこと。

万が一の時でも私たちの暮らしを壊滅的に破壊してしまうようなものでないこと。

これらを両立する仕組みを構築し、日本中・世界中の家庭に広めることができればと思っています。

 

最後に在学生へのメッセージをお願いします。

中学・高校時代の私は、特に何かを目指していたわけでもなく、深く考えてひとつひとつの行動をとっていたわけではありませんでした。それでも、子供の頃に考えていた夢に少しずつ近づくことができているのは、脇田先生を始めとする周りの方々のおかげだと思っています。

ただ、何をするにも「その行動の目的・意味」をはっきりと意識し、それを実行に移すことが、その行動の成果をよりよいものにするために重要なのではないかと感じます。

自らの行動がもたらす結果を考えながら、今やるべき事をきちんとやること。その積み重ねが将来の自分を形づくります。目的意識を持ち、その目的を見つけた自分を信じてがんばってください!

 

 

河地

愛知県春日井市生まれ。英会話レッスンを受けるため、10歳のときにWECへ通い始める。名古屋大学・同大学大学院で情報科学を専攻。2016年3月まで国際人育成サポート協会WECで数学・理科を担当。